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サリュテーションとJetSendでスマートに作業する

ナンシー・コックス

一見したところ、サリュテーションとHPのJetSendプロトコルは競合しているテクノロジのように思えます。どちらのプロトコルでも機器はユーザの介在なしに相互操作することによって、よりスマートに作業を行なうのを可能にします。サリュテーションとJetSendによりみなさんは、エンド機器のフォーマットやドライバを操作しなくても、デジタルカメラやスキャナなどといった特定のアプリケーションや機器から、コピー機やFAXなどのような別のアプリケーションや機器に情報を送信することができます。いずれもシスコシステムズ、キャノンおよび松下などといった、大手ネットワーク製品製造元によってサポートされています。

2つのプロトコルは、ネットワーク化された機器のインテリジェンスを高めることを共通の目的としていますが、これらは異なる方法で設計概念を実現しています。サリュテーションはみなさんの要件を満たす機器の機能を見付け出し判断するため、ネットワーク上で同報通信クエリーを発行するのを可能にする、豊かな発見機能を備えています。それとは逆に、JetSendは、機器間のコンテンツネゴシエーションプロトコルです。例えば、印刷機能を実行する機器を選択すると、2台のJetSend対応機器が接続し、最適なデータ型についてネゴシエートし、ドキュメントを印刷するため情報交換を行ないます。JetSendはサリュテーションの場合のように、ネットワーク検索を通じて他のJetSend機器を見付け出すことはできません。

JetSendは、特別通信環境をサポートします。このような環境では、アプリケーションから印刷するのではなく、情報の送信に焦点を当てます。例えば、JetSendは、ドキュメントが必ず配信されるようにしてほしいという要求がある場合には、ソリューションを提供します。JetSendを使用することで、白黒プリンタにカラードキュメントを送信できますが、カラーで印刷されなかったことは認識できないかもしれません。JetSendの焦点は、従来の印刷モデルではなくコンテンツの通信に当てられています。

一方サリュテーションを使用した場合、みなさんの要求をサポートする機器を検索することにより、機器の機能を決定します。つまり、必要としているものよりレベルの低い機能を使用するのかについて送信者が決定することができます。JetSendでは、受信側が、機能に対するドキュメントのマップを実行し、受け入れる出力の質を決定します。

サリュテーションは、機器およびネットワーク非依存プロトコルとして業界団体によって開発されたものです。JetSendは世間に知られたベンダーであるHPによって開発されたので、必ずしもすべてのハードウェア製造元が特定のトレードオフに同意しているわけではありません。例えば、JetSendは、最低300×300のピクセル解像度をすべてのJetSend-enabled機器がサポートするよう提言しています。これは、HPの製品を含む市場に出まわっているいくつかのFAXとは完全に適合しますが、200×200以下をサポートしている大多数の既存の機器にはあまり適していません。

サリュテーションの機能発見機能は、ノーベルのNDSやマイクロソフトのActive Directory for NT5などといった中央ディレクトリのある環境に利益をもたらします。このようなソリューションはネットワークに接続されている内容を知る必要があるので、機器を管理ソフトウェアによって管理することができます。HPのアライアンスプログラム担当マネジャーであるジム・ハモンズ氏によれば、サリュテーションを使用して作業する他に、HPはLDAP(軽量ディレクトリアクセスプロトコル)としてディレクトリサービスを活用するため市場によって要求されている変更を行なうことにも専念しているとのことです。

HPなどサリュテーションコンソーシアムのメンバー企業は、サリュテーションにJetSendを盛り込むことが、両方のプロトコルの対象範囲を広げ、機能と使い易さを向上させるなど非常に大きな利益を生み出すと考えています。したがって、HPとサリュテーションコンソーシアムは2つのイニシアチブを組織しました。1つは、現在のサリュテーション機能単位の属性としてJetSendテクノロジを識別します。機能単位は、機能を提供する機器とは関係なく、印刷などのような機能を識別します。例えばコピー機は[printer]機能単位を所有することができます。このアプローチによりプリンタやFAXをネットワークで参照するサリュテーションのユーザの方は、検索でJetSend対応機器も対象とすることができます。

もう一つのイニシアチブでは、JetSend機能単位の作成について検討します。したがって、ネットワークを参照するサリュテーションユーザの方は、プリンタ、FAX、PCあるいはコピー機などといったすべてのJetSend対応機器を特定することができます。次にJetSendは機器自体が情報を共有するための最適な方法についてネゴシエートするのを可能にします。この統合アプリーチにより、みなさんはJetSendによってイネーブル化される機器を発見し選択できます。

JetSendはサリュテーションが対象とすることができる2つの主要な領域に大きな発展をもたらしています。すなわちJetSendライトプロトコルと赤外線機能です。現在、サリュテーションの仕様と実施により、クライアントとサーバ両製品をサポートするアーキテクチャが定義されています。しかし、サーバ(デジタルカメラ)やクライアント(パームトップ)としてしか動作しないような機器もあります。これらの機器に対応するサリュテーションアーキテクチャサブセットが軽量級の実現を可能にします。HPは、JetSendライトに必要なメモリが、わずか40K-50K程度であろうと予測しています。

赤外線は業界標準のインタフェースですが、光線の当たる先の反対側に何があるかを判断する機能が欠落しています。すでに赤外線をサポートしているJetSendは、異種機器間に相互操作性を確立できます。赤外線について規定しているにもかかわらず赤外線を実現していないサリュテーションは、より詳細な機能交換を行なうことができるので、機器のモデル作成に好都合です。

HPは、より多くの機器を追加し、より多くのネットワークプロトコルやオペレーティングシステムをサポートするだけでなく、JetSend対応機器が企業のファイアウォールを通じて通信できるようにする機能もサポートするための作業を行なっています。

これら2つのプロトコルは今後どのようになるのでしょうか。CAPベンチャのディジタル周辺機器集中化専門のコンサルタントである、バリー・テッパー氏によれば、両プロトコルはベンダーにとって完全にオープンで無料なプロトコルに一本化されなくてはならないとのことです。「ベンダーは、同じ機器内で両方のプロトコルをサポートする必要はありません。2つのプロトコルを一本化すれば、FAXに関するグループ III標準と似たようなすべての機器との相互操作が可能になります。FAXの素晴らしさは、それがいつでも使えるということにあるのです。」

それとは対照的に、ジム・ハモンズ氏は、JetSendは、同報通信クエリー市場には存在していないので、サリュテーションと競合することはないと話しています。また、それらの統合により付加価値機能が生み出されるので、ベンダーたちが必要に応じて両方のプロトコルをサポートし続けることを勧めています。「サリュテーションとJetSendの相互補完関係により、ネットワークを使用しているユーザの方々はスマートな機器そして簡単に利用できるモデルという、2つの利益を一度に手にすることができます。私たちは、両方のテクノロジのユーザの方々のニーズをより多く満たすため、サリュテーションコンソーシアムと一緒に継続的に作業していくことを期待しています。」

サリュテーションとJetSendについての詳細は、それぞれWebサイトのhttp://www.salutation.orgおよびhttp://www.JetSend.HP.comを訪問してください。